自ら納得した考えに依拠していない限り、相場で勝てないことを痛感する。また自らが許容できるリスク内でのポジションを取らないと絶対に勝てない。トランプ関税前(2025/3)に太陽誘電、村田製作所を取っていたが、①反転が見えていないうちに買った逆張りであること、②損切ラインが深すぎるゆえにリスク許容量に引っかかり、底値付近で損切した。生成AI向けデータセンターでのMLCC需要が見えつつある中、スマホ市況さえ反転すれば需給タイトになり上がる、しかし業績として見え始めてからでは遅いので買ったという感じだが、反転に要する時間軸の長さとリスク許容量がかみ合っていなかった。結果、今の大暴騰する相場を逃している。
テーマ化していないうちは、好業績が続く見通しがない限り価格は上がらないし、適度なところで落ち着く。先の例で見ても、当時はDC向け光ファイバーが盛り上がっていた。MLCC、CPO、NANDはおろかHBMさえもそこまで盛り上がっていない。上がっていたのはNVIDIAと先端半導体向け製造装置メーカーだ。だが周辺分野にもスポットがあたると、あっという間にそれらの分野の株も上がっていった。そうなると成長ストーリーが過度に評価され押し目なしで上がっていく。こうしてみると、株式市場が実態を織り込むのは、思ったよりも遅い。そのギャップを埋める時間軸に耐えないと暴騰を取り逃すのだ。最も、どのテーマがいつ盛り上がるのかは誰にもわからない。
以上を踏まえると、取りうる方法は3つ。①テーマ化の兆しが見えてから浅い押し目で買う。ただしボラティリティも増加しているので、耐えられるように少な目のポジションにする or 腹をくくらない限りは、値動きに振り落とされる。信用取引でフルポジにできるのは狂人であり、とても真似できない。そうなると、②まだ注目されていないうちに、関連度の高い周辺分野をリスク浅めに買うである。ただテーマが擦られれば擦られるほど銘柄探しは難しくなる。またこちらも下方リスクを許容しないといけない。そのリスクを見積もるには、ファンダメンタルズ分析結果を数値に落とし込み、マイナスシナリオでの株価レンジも見据えてポジションを構築するしかないのである。
もっとも②だってかなり難しい。自らの分析をいかに信じられるかという勝負である。そのため、③年に1回あれば良い全体暴落相場(〇〇ショック)でテーマ株を買う、というのが、安パイな選択肢になる。誰でも上がるとわかる銘柄を良いタイミングで買うには、このようなタイミングしかない。どこが底なのかはわからないが、SNS・ニュース・全体の連動性・投資家ポジション動向・オプション動向を見て、計画的な買い下がりを行えば分の悪い勝負は避けられる。やることは待つだけである。
〇〇ショック後は、ポジションが急激に復元されるので全体がリバウンドする。それが終わると、資金流入が細るのでセクターローテーションが始まる。そうなると個人的には②の方が性に合っている気がする。買われる材料・買われない理由を揃え、何故今のバリュエーションなのか、どうすれば上がる/下がるかカタリストを整理する。カタリストは千差万別であるので、どうすればストーリーが正当化されるかを精査しないといけない。後は、強制的に買わなければいけない、または売らなければいけない投資家が多いか少ないかを需給分析することになる。最も需給分析も難しいので、shrinkしていた銘柄が注目されるとexpansionするということだけを念頭に入れる。過去に注目されていた銘柄はexpansionしているので、shrinkするには時間がかかる。値幅調整だけでなく、時間調整という概念もあるのはこのためである。ボラティリティが下がり、出来高が細ればshrinkしている。下値でポジションを構築できれば、含み益バリアでピラミッディングも可能になる。後はどこまで利益を伸ばせるかである。天井はわからないので、トレーリングストップをかけつつ、大幅に上方乖離していないか、決算期待値高すぎないかなどを細かく見て、ポジションを調整するしかない。
結局のところ、ファンダメンタルズ(マクロ・セクター・個社)、需給分析(テクニカル・オプション)、規律(資金管理・メンタル)を持っていないと、いつ・どのセクター・銘柄でin/outして良いかわからず、上手くいかないのである。確たる手法もないのに無暗に取引するのは期待値を下げるだけだ。相場が好きでない限り上記を真面目にやるのも苦行なので、向き不向きはあるのだろう。