2020/7/27
ドルインデックスを見るとわかるように、とにかくドルが弱かった。9:00のドルストレートからも明らかだが、そこを起点にドル安が始まっている。
コンセンサスは、夏季を通じてドル安が続くとの見通しを強めている。その背景はコロナによる無限財政支援政策、米中対立、選挙見通しの不明確さ、他国と比べて米国のコロナ拡大が著しい、など。その中でも8月半ばの米債償還によるフローを先取りした円買い、欧州復興基金合意によるユーロ買いが進んでいる。www.bloomberg.co.jp
10年利回り、30年利回りを見ればわかるように、これまでの膨大な金融政策で長期債利回りまで低下していることがわかる。それに加えて、直近数日においてもFOMCでのさらなる追加政策期待を織り込む形となった。当然、本日もその流れは継続したため、ドル安に拍車がかかる形に。
11時台になると、金・銀が暴騰。銀は一時+7%の上昇を見せた。
ここ最近の金の暴騰は名目金利と予想インフレではなく、むしろ極度なドル安の流れに引っ張られて進んでいるように考えられる。
グラフのように金と実質金利の逆相関は鮮明です。実質金利「名目金利(①)-予想インフレ(②)」は今後、動きが乏しくなるかもしれません。①はFedの緩和のもと、当面は大きく上下しないとの見方が優勢です。②は過去数カ月で上がりましたがコロナ渦で今後さらに加速するとの見立ては多くありません https://t.co/KikmQn0Jnz pic.twitter.com/4wq5nScck5
— 後藤達也(日経の記者) (@goto_nikkei) 2020年7月27日
一方で、最近はドルと金の逆相関も強くあります。Fedの緩和の長期化が確実視される中、「ドル→ユーロや金」のシフトも続くとの予想もじわりと増えています。金がどうなるか予想は難しいですが、ドルや米金利・物価の動き、ETFのマネーフローなど複眼的にみていく必要性が増していると言えそうです pic.twitter.com/HxCZkYUTRi
— 後藤達也(日経の記者) (@goto_nikkei) 2020年7月27日
こうしたドル安の流れの中で、日経もまた強さを見せた。ダウ・日経スプレッドを見てもわかるように、日経が強い。日経>ナスダック>ダウ≒S&P500の順で強かった。
アメリカ株を買い支える原動力になっていた給付金が終了すること、また企業内部関係者が株式売却しているためだと考えられる。他にも踏みあげられるショートが軽くなった、米中対立の激化などという構図もあった。一方でVIXが20を下回るとシステマティック系の買いが入る可能性もあり、方向性を予想することは難しい。www.fnn.jp
以上をまとめると、やはりドルインデックス、ドル円、金・銀がメインになりそう。
本日のパターン