2020/7/27~7/31までの見通し

7/20~7/24

米中対立、インテル決算内容が悪かったことなどにより、ドル、米株は下落。また3月に自社株買いを行った企業幹部がここに来て保有株を売却しつつあるとも。

金は1900ドルに到達。リスクオフorさらなる追加経済政策が見込まれることにより。

ユーロ、スイスフランは欧州復興基金合意期待で上げていた。ただ、週後半はリスクオフの動きがあり、ユーロは下落。

ポンド:英国政府による追加経済支援策への期待が続いており、ポンド高であった。

豪ドル・キウィ・カナダドル:資源国通貨の括りで上昇。

 

来週以降

米株

・7/29にあるFOMC。今後のさらなる追加政策があるかがカギか。以下は各要人発言。

エバンズ:20年末失業率は9~9.5%、21年末は6.5%と予想。ただ労働市場は思ったよりも早い回復。金融政策は下振れリスクに対処していかなければならない。また第二四半期GDPは30~35%減だが、下半期は強い成長を想定している。ただ下向きになるリスクも考慮すべき。(7/17)

ハーカー:20年通年GDPはマイナス6%前後と予想。また20年末までに失業率は10%を超えると思われる。回復には時間がかかるので、さらなる財政支援が必要となる可能性高い。例えば非営利セクター。信用コストは今の所大きな問題ではない。FEDは金融政策を変更しない方針。(7/16)

ローゼングレン:金利を短期~長期的に低く維持する必要あり(⇒国債買い入れ)。話し合いの中で、より前向きなガイダンスを提供。

メスター:コロナ禍前のレベルになるまで長い時間がかかるので、しばらくの間緩和的な金融政策を行う、また州、地方自治体はさらに多くの支援をすべき。(7/8)

ボスティック:状況は非常に流動的で、臨機応変に。マイナス金利はまずない、。バランスシートの拡大はずっと行うものではない。インフレが大きな問題になる可能性は低い。デフレ懸念はない。(7/17)

カプラン:2021年はトレンドを上回る経済成長の可能性あり。一方、経済、市場の収束には3年かかる可能性もある。(7/15)

ウィリアムズ:経済・市場は非常に困難な状態であるため、出口戦略について焦点を当てる時期ではない。経済について、今年の下半期に成長が見込まれるが、経済の先行きには大きな不確実性がある。現在のFEDフォワドガイダンスは有効であり、経済をサポートするために極めて重要。米経済が回復するには数年かかる可能性があるので、利上げを考えるタイミングではない。

 

今後も緩和政策があると考えられるため、後はその内容。YCCの年内導入を匂わす発言があるかどうか。

他、7/30には米第二四半期のGDP速報値が発表される。予想は-35.0%でエバンズ発言とそう変わりない。複数の州で、再度外出制限措置がなされているので、早期回復期待は後退している。4-6月が予想よりも良ければ、ロックダウンの影響は少ないということになり景気早期回復期待は高まるが、大穴にもならないシナリオ。

 

★米中対立

成都の米総領事館を27日午前10時までに閉鎖することを米国に要求。しばらくはターン制で攻防が続くと思われるので、全面リスクオンにはならないだろう。先週後半は、グロース売りが特に強かった。来週はGAFAの決算が続くので、それによりグロース売りが強まるか中止。現状は、米中対立で下を見ておく。

 

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EU:92兆円の復興基金のうち30%(27.6兆円)を気候変動分野に注力。(7/22)

アメリカ:さらなる経済対策案が検討され始める。マーケットにプラス。

 

7月27日(月):日・景気先行CI指数(5月)、日・日東電工の決算発表、米・耐久財受注(6月)など

7月28日(火):日・オムロンファナック信越化、東エレク、HOYAの決算発表、米・消費者信頼感指数(7月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)(29日まで)など

7月29日(水):日・エムスリーの決算発表、米・パウエルFRB議長記者会見、米・フェイスブック、ペイパルの決算発表など

7月30日(木):日・小売売上高(6月)、日・アドバンテストコマツTDKの決算発表、米・GDP速報値(4-6月)、米・アップル、アマゾン、アルファベットの決算発表など

7月31日(金):日・鉱工業生産指数(6月)、Sun Asterisk、日本情報クリエイトが東証マザーズに新規上場、中・製造業PMI(7月)、米・個人消費支出(6月)など

 

英国

EUとの通商交渉を見極める展開であり、上値は重い。一方で6月以降の英国経済回復、追加経済支援への期待もあるため、ただちに売りにはなりにくい。ドルの流れ次第。

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欧州

EUGDPが出るまでは、メインで動くことはないと思われる。動くならリスクオフ・オンの括りか。ドル安の流れで上がっていくことは考えられる。

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○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・30日:6月失業率(5月:7.4%)

・31日:4-6月期域内総生産速報値(1-3月期:前年比-3.1%)

・31日:7月消費者物価コア指数(6月;前年比+0.8%)

 

豪州

米中対立の進展によって売られる動きがありそう。感染者が減って、RBAが利下げ思惑後退(⇒景気回復)があるならば、下値は堅そうだが。対ドルでは一旦上を見ておく。

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○発表予定の豪主要経済指標・注目イベント

・29日:4-6月期消費者物価指数(1-3月期:前年比+2.2%)

 

ニュージーランド

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豪ドルとの相関が強いので、豪ドルをウォッチしつつ、買いに行くか決める。

 

○発表予定の豪主要経済指標・注目イベント

・なし

 

 

日本

指数自体は米中対立のヘッドライン次第で下がる方向だと思う。一方で日銀が株買いの基準を緩和したので、売るならば15:00以降。

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 米国市場で、巣篭もり消費の恩恵を受けるamazonやネットフリックスが逆行高したため、東京でも巣篭もり消費が注目される可能性がある。コロナ禍でも企業成長が見込まれる、業績相場になるか。

 

月末なので、リバランス来るか?